吉村真晴とは【プロフィール・世界ランキング・使用用具・特徴】

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今や、卓球に馴染みのない方でも吉村真晴選手を知っているという方は増えてきたと思います。リオ五輪から卓球もメディアにフォーカスされるようになりましたが、そうなった功労者の一人が吉村真晴選手です。

当記事では、そんな吉村真晴とはどんな人物か、またプロフィールや世界ランキング、成績、使用用具、プレーの特徴などを紹介しています。

Contents

吉村真晴とは

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吉村真晴選手とはどんな人物か、その活動は多岐に渡り一言で言い表す事はできません。ただ、彼が卓球を愛し、卓球を楽しみながらも広めていきたいという想いは伝わってきます。そんな吉村真晴選手について紹介していきます。

  • すごい、ダブルスのスペシャリスト!混合ダブルスは世界チャンピオン
  • 実は、フィリピン人とのハーフ!「マハル」は「愛する」という意味
  • ここだけの話、弟の吉村和弘もプロ卓球選手!兄弟で世界選手権出場を果たす
  • プレーだけじゃない!率先して卓球の普及活動を進める

すごい、ダブルスのスペシャリスト!混合ダブルスは世界チャンピオン

そうです、吉村真晴選手と言えばダブルスのスペシャリストです。男子ダブルスでは丹羽孝希選手とのペアで世界選手権3位入賞を果たしています。

特に、混合ダブルスは得意で、石川佳純選手とのペアで出場した世界選手権は3大会連続決勝進出、その内一度優勝し世界チャンピオンになっています。

これだけ、ダブルスが得意な理由の一つはサーブです。通常ダブルスはサーブを出すコースが決まっているためレシーブ優位になりやすいのですが、吉村真晴選手のサーブは世界一と言って良いほど回転が分かりにくいので優位に立てる機会が他の選手より多くなります。

実は、フィリピン人とのハーフ!「マハル」は「愛する」という意味

実は、吉村真晴選手はフィリピン人どのハーフです。真晴(まはる)という名前もタガログ語で「愛する」という意味を持っています。

フィリピン人のハーフである事は卓球のプレーにも少し影響をしていて日本人離れした細く長い腕が鞭のようにしなりドライブを打つので普通の人よりも回転量やスピードが多くなりやすいのです。

ここだけの話、弟の吉村和弘もプロ卓球選手!兄弟で世界選手権出場を果たす

卓球界に精通する者でしたらご存知だと思いますが、プロ選手の一人である吉村和弘選手は吉村真晴選手の実弟であり、凌ぎを削り合うライバルでもあります

2019年の世界選手権ハンガリー大会では、吉村真晴選手は混合ダブルス代表、弟和弘選手はシングルス代表と兄弟での出場も果たしました。

兄弟仲はかなり良いみたいで2020年度のTリーグでは、同じ琉球アスティーダでプレーしチームを優勝に導きました。

プレーだけじゃない!率先して卓球の普及活動を進める

すごい事に、吉村真晴選手はプレーだけではなくメディアに出演し卓球を普及する活動も率先して行っています。

こうした活動には理由があります。男子卓球はリオ五輪まで殆どメディアに取り上げられず日の目を浴びる事はありませんでした。それが、リオ五輪でのメダルを機に一気に注目を浴びるようになったのです。

近年では、国内プロリーグのTリーグも始まり卓球をメジャースポーツにしていくチャンスとして捉え積極的に活動しているのです。自身の練習もありながら普及に努める姿には脱帽します。

現在では、プロ卓球選手には珍しくyoutubeでの動画配信もしており、そちらの活動も目を離す事ができません。今後どのようになるか期待です。

吉村真晴 プロフィール

参照:https://www.ittf.com

プロフィール

戦型右シェーク裏裏ドライブ型
身長177cm
体重63kg
年齢27歳
生年月日1993年8月3日
段位9段

エピソード

  • 幼少期は父親から厳しく指導!中学生になると反動からサボり魔に全中の最高成績は3回戦
  • 高校生になり転機!飛躍し一気に全日本チャンピオンまで駆け上がる
  • 全日本決勝のプレーに縋りスランプに陥るも大学3年生で再び転機!ツアーで優勝を掻っ攫い1年間でリオ五輪代表に
  • リオ五輪では男子初の決勝進出に貢献!更にダブルスのスペシャリストとして、ついに、世界チャンピオンに!

幼少期は父親から厳しく指導!中学生になると反動からサボり魔に全中の最高成績は3回戦

将来世界チャンピオンとなる吉村真晴選手は茨城県那珂郡東海村にて生まれ卓球選手だった父の元、東海クラブで練習に励んでいました。

当時は父親がとても厳しかったらしく泣きながらの練習も日常茶飯事だったそうですか。そんな厳しい環境での練習によって小学生時代は全日本選手権ホープスの部で準優勝も果たしました。

そして、中学生になった吉村真晴選手は岸川聖也元選手の恩師、橋津文彦監督が教える秀光中に進学します。

しかし、親元を離れ厳しい父の環境から逃れた吉村真晴選手は友達との学生生活を楽しむあまり練習に集中できずサボってしまう事が多くなります。

その結果、小学生時代は全国トップだった成績もみるみる落ちていき、全国中学卓球大会シングルスの最高成績は3回戦進出と落ちぶれてしまう事になります。

高校生になり転機!飛躍し一気に全日本チャンピオンまで駆け上がる

エリートだった小学生時代から一転、中学に入学後に勝てなくなっていった吉村真晴選手ですが高校入学から転機が訪れます。

恩師の橋津文彦監督が秀光中学、及び仙台育英高校での教師生活が終わり山口県の野田学園中学、高校に移る事になります。

吉村真晴選手も高校入学と同時に仙台を離れ山口の野田学園高校に進学する事になりました。そこから吉村真晴選手の卓球スタイルも大きく当時では珍しいバックドライブを主流とした攻撃的な卓球スタイルになります。

結果はすぐに現れ1年目でインターハイベスト16、その年の全日本選手権では当時日本代表として活躍していた岸川聖也元選手に対し3-4と追い詰める活躍をしました。

その後も着実に実力をつけ高校3年生になると一気にブレイクします。

アジア世界選手権で日本初のシングルスチャンピオンになると勢いそのまま、世界ジュニア選手権でもシングルス、ダブルス共に3位など一気にレベルアップしていきます。

すごい、極め付けは高校最後の全日本選手権で準決勝で松平健太選手に勝利すると決勝では、当時全日本選手権を5連覇していて世界ランキングもトップ10に入っていた水谷隼選手を下します

信じられませんが、こうして、中学生時代は無名になりつつあった吉村真晴選手は高校3年間で日本のトップに立つまで成長したのです。

全日本決勝のプレーに縋りスランプに陥るも大学3年生で再び転機!ツアーで優勝を掻っ攫い1年間でリオ五輪代表に

当時世界一と言って良い程守備力の高かった水谷隼選手を圧倒的な攻撃力で打ち抜き勝利したそのスタイルから、吉村真晴選手の時代が来たと本人及び多くの卓球ファンは思いしました。

しかし、現実は厳しくそこからは思うように成果は出せず、更には全日本選手権の卓球を忘れる事ができず縋ってしまった事でより調子を落としていく事になってしまいました。

吉村真晴選手は愛知工業大学に進学するのですが、当時は監督ともプレースタイルの方向性でぶつかり合う事もあったそうです。思うようにいかない期間が約2年間程続いていきます。

吉村真晴選手にとっての転機が再び訪れたの大学3年生になる時です。卓球のスタイルを少しずつ変えていきパワー一辺倒だったスタイルからアップダウンサーブやレシーブなどを駆使したバランスの良いスタイルに変わっていきました。

迎えたスペインオープンでは、ツアーシングルス初優勝を果たし、石川佳純選手とのペアで出場した世界選手権蘇州大会混合ダブルスでは36年ぶりに決勝進出を果たしました。

覚醒した吉村真晴選手の勢いは止まる事なく、更に凄い結果を残します。世界選手権直後に行われたジャパンオープンで当時世界ランキング19位の鄭栄植選手(韓国)、11位の唐鵬選手(香港)、16位の朱世赫選手(韓国)に勝利し決勝進出を果たしました

中国の主要選手や、世界のトップランカーも多数出場していた中で決勝進出は本当にすごい事で世界ランキングは一気に20位まで上がります。

そして、そのランキングをそのまま維持しリオ五輪の代表権を獲得します。信じられないですが、たった1年間で何人もの日本人選手のランキングを追い抜き五輪代表選手となったのです。

大学生最後に迎えた世界選手権クアラルンプールでは団体戦で決勝戦まで全勝と活躍しチームを準優勝に導きました。

リオ五輪では男子初の決勝進出に貢献!更にダブルスのスペシャリストとして、ついに、世界チャンピオンに!

勢いの乗った吉村真晴選手は社会人になりリオ五輪直前に行われたカタールオープンでは、丹羽孝希選手とのダブルスで同時世界ランキング1位の馬龍選手、3位の許听選手ペアに勝利し万全の状態でリオ五輪を迎えます。

リオ五輪本戦では、正に吉村真晴選手の活躍が光り団体戦のシングルス、ダブルス共に活躍し男子史上初の五輪銀メダルに輝きました

そこからは以前にも増し卓球が注目された事もあり吉村真晴選手は積極的にメディア出演し卓球を普及していきます。

段々と日本国内の選手もレベルが上がっていき吉村真晴選手の個人での活躍を以前ほど目立たなくなりましたが、ダブルスでの実力は右に出る者がいない程でスペシャリストとして活躍していきました。

2017年に行われた世界選手権デュッセルドルフ大会では丹羽孝希選手とのペアで出場した男子ダブルスはベスト4、石川佳純選手とのペアで出場した混合ダブルスはなんと、優勝しました。

すごい記録で、世界選手権の混合ダブルス優勝は1969年以来であり快挙と言えます。更に信じられないのが、2019年に張本智和の代わりで出場した世界選手権ハンガリー大会では、混合ダブルスで3大会連続の決勝進出を果たしたのです。

近年では、シングルスの実力もまた一段と向上しており、2020年のTリーグでは琉球アスティーダを優勝に導きMVPを獲得しました。今後もまた転機と共に活躍してくれるでしょう。

公式サイト及びSNS

Twitter

Instagram

公式サイト

吉村真晴 オフィシャルサイト

世界ランキング・成績

世界ランキング

世界ランキング67位(2021年4月10日時点)

成績

2010年インターハイダブルス優勝(平野友樹ペア)
ジャパントップ12シングルス準優勝
スペインジュニア&カデットオープンジュニアダブルス優勝(吉田雅己ペア)
2011年世界ジュニア選手権シングルス3位
ダブルス3位(丹羽孝希ペア)
インターハイシングルス3位
ダブルス優勝(有延大夢ペア)
アジアジュニア選手権シングルス優勝
2012年全日本選手権一般シングルス優勝
アジアカップシングルス準優勝
2015年スペインオープンシングルス優勝
世界選手権蘇州大会混合ダブルス準優勝(石川佳純ペア)
クロアチアオープンシングルス優勝
ジャパンオープンシングルス準優勝
2016年リオデジャネイロオリンピック団体準優勝
2017年全日本卓球選手権大会混合ダブルス準優勝
ジャパントップ12シングルス準優勝
全日本選手権デュッセルドルフ大会混合ダブルス優勝(石川佳純ペア)
ダブルス3位(丹羽孝希ペア)
中国オープンダブルス優勝(上田仁ペア)
ブルガリアオープンダブルス優勝(上田仁ペア)
2019年世界選手権ハンガリー大会混合ダブルス準優勝(石川佳純ペア)
アジア選手権大会団体3位
ダブルス3位(戸上隼輔ペア)

使用用具

ラケット:バタフライの特注(ZLカーボンシェーク、インナーファイバー)

特注ラケットなので商品情報はありません。

吉村真晴 プレーの特徴

参照:https://www.ittf.com

吉村真晴選手のアップダウンサーブとパワーある両ハンドプレーは誰もがご存知だと思いますが、その中でも特に目立ったプレーを紹介していきます。下記で吉村真晴選手の試合動画を解説しています。合わせてチェックしてみましょう。

【試合動画解説】吉村真晴VS張本智和を紹介《2022全日本選手権》

【試合動画解説】松平健太VS吉村真晴を紹介《2022全日本選手権》

  • サービスエース世界No.1!?回転が分からないアップダウンサーブ
  • すごい、攻撃力抜群!日本トップレベルの攻撃力を持つ両ハンドドライブ
  • 他では話さないすごい技術!ダブルス世界チャンピオンになった要因のフォアフリック

サービスエース世界No.1!?回転が分からないアップダウンサーブ

そうです、吉村真晴選手と言えば世界でNo.1といえる程サービスエースが多くサーブの名手と言えます。

すごい事に世界のトップ選手でも回転が見極められないアップダウンサーブは吉村真晴選手の代名詞ともなるサーブで、混合ダブルスになると相手の女子選手は殆どレシーブできず優位に立ちます。

アップダウンサーブはその難しさからコントロール性に欠けると言われてきましたが長年出し続けてきた事で近年ではコントロール性も増して以前より更に驚異になるサーブとなっています。

すごい、攻撃力抜群!日本トップレベルの攻撃力を持つ両ハンドドライブ

吉村真晴選手はサーブの名手ですが、サーブだけじゃなく日本人離れした両ハンドの攻撃も特徴的です。

吉村真晴選手のドライブ攻撃は腕を鞭の様にしならせるため見た目は軽く振っているように見えても想像以上の回転や威力が繰り出されます。

近年では、攻撃力だけではなく、安定感も増していますが、未だにノータッチエースが多く見ていてとても気持ちの良い卓球です。

他では話さないすごい技術!ダブルス世界チャンピオンになった要因のフォアフリック

他では話しませんが、中々気付きにくい吉村真晴選手の技術があります。フォアフリックです。吉村真晴選手のフォアフリックは世界トップレベルの技術力があり混合ダブルスで世界チャンピオンになった要因の一つです。

高い背を生かした上からのフリックに加えて手首の使い方も柔らかくコースがどちらに来るか分かりません。また八の字に引きながら打っておりミスが少ないのも特徴的です。

まとめ:吉村真晴

いかがでしたでしょうか。吉村真晴選手について紹介していきました。吉村真晴とはこんな人物です。

  • すごい、ダブルスのスペシャリスト!混合ダブルスは世界チャンピオン
  • 実は、フィリピン人とのハーフ!「マハル」は「愛する」という意味
  • ここだけの話、弟の吉村和弘もプロ卓球選手!兄弟で世界選手権出場を果たす
  • プレーだけじゃない!率先して卓球の普及活動を進める

また、吉村真晴選手のプレーの特徴はこちらになります。

  • サービスエース世界No.1!?回転が分からないアップダウンサーブ
  • すごい、攻撃力抜群!日本トップレベルの攻撃力を持つ両ハンドドライブ
  • 他では話さないすごい技術!ダブルス世界チャンピオンになった要因のフォアフリック

最後に一言だけ付け加えますと、吉村真晴選手は残念ながら東京五輪の代表は落ちてしまいました。しかし、吉村真晴選手は今までも挫折を味わった後に大きく成長を遂げています。

最近では、国内のプロリーグ、TリーグでMVPに選ばれるなど活躍も目まぐるしいです。今後、爆発してまた活躍する姿を見せてくれる事を期待しましょう。

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