【卓球動画解説】上級への一歩YGサーブとは-やり方、コツを紹介

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YGサーブ

YGサーブというサーブをご存知でしょうか。卓球技術の中で英語の名称でよく分からない方も多いと思います。しかし、このYGサーブ、上級者の選手はよく取り入れており現代卓球には欠かせない技術の一つです。

この記事では、そのYGサーブのやり方やコツを紹介しています。初心者や中級者でも出せるように解説していきますので是非ご覧ください。

卓球上級者が出すYGサーブとは

早速YGサーブとは何か紹介していきます。また、皆さんがYGサーブに対して気になる特徴もまとめていますので是非チェックしてみて下さい。

  • ヤングジェネレーションの略称
  • 巻き込みサーブより低く鋭いサーブが出し易い
  • 難しいサーブなので出す人が少なく効きやすい
  • 中国式YGサーブとは

ヤングジェネレーションの略称

まずYGサーブとは何か解説していきます。YGサーブとはYoung Generationサーブの略称で、若い世代が使うサーブとして、ここ20年ぐらいで使われるようになってきたサーブです。

サーブの特徴としては、通常の横回転サーブは手首を外側から内側に曲げながら出すのに対し、YGサーブは一旦手首を内側に曲げ外側に開きながら出すサーブです。

通常のサーブと比較して動作が一つ多いのでその分難易度が格段に上がるサーブです。

巻き込みサーブよりも低く鋭いサーブを出せる

巻き込みサーブもYGサーブも同じ逆横回転ですが何が違うのか解説していきます。最大の違いは巻き込みサーブよりYGサーブの方が低く鋭いサーブが出し易い事です。

巻き込みサーブは身体の外側から出すサーブなので大振りになりやすく回転量は強くしやすいのですかその分高くなったり長くなりやすいです。

反面、YGサーブは身体の中心から出すサーブなのでスイングが大きくなり過ぎず低く鋭いサーブが出し易いです。上手く感覚を掴めば巻き込み以上の回転も出す事ができます。

難易度が高く出す人が少ないので効きやすい

YGサーブを出すもう一つのメリットは出す人が少ないので取り慣れていない人が多くいる事です。特に初心者や中級者で出す人は殆どいないので出せば効くこと間違いありません。

上級者に対しては効果的でないかというとそうでもありません。と、言うのも上級者でもYGサーブを使う人は半分以下でありYGサーブも人によって微妙に出し方が違うので上級者にも効果的だったりします。

中国式YGサーブとは

実際、中国式のYGサーブとは言いつつも通常のYGサーブとの違いは明確にはなっていません。ただ、中国選手が出し始めたYGサーブが独特だったので中国式と呼ばれるようになりました。

中国式YGサーブの特徴として大きいのは上から下に向けて切る縦切りである事です。通常のYGサーブは下から上に向けてのスイングで救うように切るのですが中国式の場合台に叩きつけるように出します。

縦に切って出すサーブは中国の粘着性ラバー特有のもので日本製のラバーで真似するのは少し難しいかもしれません。縦に切ると低く鋭くなるのが特徴です。

YGサーブのやり方、コツを紹介

ここらは、YGサーブのやり方やコツを紹介していきます。非常に難しい技術ですが出すために必要なポイントをまとめたので是非チェックしてみてください。

  • 体重移動を意識しながらサーブを出す
  • 回転を出し分ける時は身体の向きを変える
  • ラケットを引いた反動も使いながらスイング
  • 中国式は出来るだけ低いポイントでラケットに当てる

体重移動を意識しながらサーブを出す

YGサーブを出す時に一番重要なポイントは体重移動です。YGサーブが他のサーブと違うポイントとして大きいのはスイングする時にラケットが身体から遠ざかっていく点です。

普通のサーブはラケットが外側から内側にスイングするのでインパクトを身体の近くでできますがYGサーブは逆なので遠くなりがちです。手だけでスイングすると身体から遠ざかり力が抜けてしまうので体重移動がより重要になります。

ポイントとしては頭の位置を気をつけましょう。ラケットの動く方向と頭の動く方向を同じ方向にする事を心がけると回転がかけやすくなると思います。

回転を出し分ける時は身体の向きを変える

続いて回転の出し分ける時のポイントです。回転を出し分ける時も手だけではなく身体を使いながら出し分けていくのが重要です。

基本的には台に対して横向きに立ちます。そして、下回転を出す時にはボールの下を擦り、出したい方向におへそを向けるのがポイントです。腰を回すタイミングと腕のスイングを合わせると上手く切ることができます。

横回転の時には、横向いたまま手首を前に振り抜くようにして出していきます。手のスイングは下を擦るか横を擦るか程度の調整でメインは身体の向ける方向で回転を出し分けていきます。

ラケットを引いた反動も使いながらスイング

YGサーブでより強力な回転をかけるコツとしては、ラケットを引いた時の反動を使う事です。回転量の多い人の共通点はラケットが止まる瞬間がなく力が抜けたようなスイングになっています。

上手く回転をかけることができないほどはバックスイングをとってラケットを止めてしまいそこから切ろうとしてしまいます。イメージは手首を脱力しておいた状態で思い切りラケットを振りラケットが吹っ飛びそうになるのを指に力を入れて支えるようなイメージが好ましいです。

中国式は出来るだけ低いポイントでラケットに当てる

粘着性のラバーを使用していて中国式のYGサーブを出したい場合は当てるポイントに気をつけていきましょう。上から下に叩きつけるように出すサーブなので当たるポイントが高いとサーブも高くなってしまいます。

かなり低いところまで引きつけ台に上手く叩きつける事ができると良いサーブになりやすいです。また、ラケットは止めずに振り抜くとより鋭いサーブになっていくのでお試しください。

YGサーブの練習方法

ここからは、YGサーブを初めて練習する人がどのような形で練習していけば良いか紹介していきます。必要なステップはこちらです。

  1. 正面を向いた状態でのスイング練習
  2. 手首を曲げた状態からスイング
  3. 上記で紹介したYGサーブのポイントを意識して質を上げる

正面を向いた状態でのスイング練習

まずは、感覚を掴む練習から始めましょう。YGサーブの難しいところは一度に意識しなければならない部分が他のサーブよりも多い所です。しかし、いきなり全てを上手くやろうとしても上手くいきません。

正面に立ってサーブを出す時に意識する事はスイングだけで大丈夫です。ここでスイングしやすいグリップや回転のかかりやすい当て方などを探っていきましょう。感覚練習なので高くなっても大丈夫です。

手首を曲げた状態からスイング

感覚を掴む事ができたら手首を曲げた状態でトスを上げそこからスイングしていきましょう。上記で説明しましたが本当は手首を引いた反動を使った方が回転がかかりますが最初は難しいので引いた状態から切りYGサーブを出せるようにしましょう。

ここでは身体の体重移動も意識し過ぎず、手首も動かしやすい方向で大丈夫です。大抵の人が最初から上手く出し分けられる訳では無いので無理に色々な回転に挑戦するよりはしっかりと強い回転をかける事を意識しましょう。

ここまで、クリアすれば一応YGサーブ完成です。ただ、これだけではまだ有効的なサーブとは言えないので次のステップの部分もチェックし質を向上させていきましょう。

上記で紹介したYGサーブのポイントを意識して質を上げる

最後は、上記で紹介したポイントを意識して練習し更にYGサーブの質を向上させていきましょう。練習方法のステップとして段階をまとめたものがこちらです。

  1. 体重移動を意識してサーブを出す
  2. 下回転と横回転それぞれ出し分ける
  3. ラケットを引いた反動も使いラケットをスイング
  4. YGサーブが上手な選手を真似し特徴をつけていく

YGサーブが特徴的な選手3選

最後にYGサーブが特徴的な選手を3人紹介したいと思います。YGサーブの質を更に向上させるためには大変参考になる選手なので是非チェックしてみて下さい。

張継科

参照:WTTC 2013 Highlights: Zhang Jike vs Wang Hao (Final)

YGサーブの代名詞とも言える選手の一人として挙がるのが張継科選手です。張継科選手のYGサーブは中国特有の縦切りサーブで中国式YGサーブを流行させた偉大な選手です。

張継科選手のYGサーブはラリーに持ち込むためのフォア前とブチ切りのバック前が特徴的です。フォア前のサーブは低く鋭いのでレシーブする選手は強打できず大抵が張継科選手の得意なバックのラリーに持ち込まれてしまいます。

中国式のYGサーブを取り入れたいなら確実に参考になる選手です。真似してトライしていきましょう。

TimoBoll

参照:World Cup: Timo Boll-Jun Mizutani

TimoBoll選手はYGサーブをかなり昔の段階で取り入れており、卓球歴の長い人からするとYGサーブを出す選手といえばTimoBoll選手と言う方も多いと思います。

TimoBoll選手のYGサーブの特徴はコースが非常に良くその上順横回転のサーブとフォームが似ているため的を絞る事ができないところにあります。

特にYGサーブは他のサーブに比べてロングサーブなどは出しにくいのですがTimoBoll選手はどのコースにでも長さをコントロールした上で出せるのが強い部分です。バランスを意識した選手は大変参考になると思います。

濱川明史

参照:https://www.youtube.com/watch?v=sN2qBqUI_KQ

今回唯一の日本選手として挙げさせて頂きましたが、濱川選手のYGサーブもモンスターYGと言われるほど独特かつ強力です。

濱川選手のYGサーブの特徴はYGサーブでは珍しい大きいフォームによって勢いをつけボールをすくうというよりえぐるようなイメージで切っています。そのため、かなりの回転量があり分かっていても上手くレシーブできない方が多いです。

また、濱川選手はかなりエグるサーブであるため通常のYGサーブとは違いジャイロ回転がかかっています。そのため、予想した方向と違う方向に飛んでしまう事もある強力なサーブです。サーブでとにかく相手を崩したい方は参考にすると良いと思います。

まとめ:上級者向けYGサーブ

いかがでしたでしょうか。最後にYGサーブについて簡単におさらいしていきましょう。YGサーブとは手首を一度内側に曲げてから更に外側に向けて振りその時に回転をかけるサーブです。そのYGサーブを出すポイントはこちらです。

  • 体重移動を意識してサーブを出す
  • 回転を出し分ける時は身体の向きを変えながら
  • 手首を引いた反動も使ってスイング

初めて練習する方はいきなりポイントを意識して全てやろうとすると難しいので下記のステップで練習していきましょう。

  1. 正面を向いてスイングし感覚を掴む
  2. 手首を引いた状態からスイングする
  3. 出せるようになったらポイントを意識して質を上げる

YGサーブは難しく上級者向けのサーブですが、上手く出す事ができれば確実に有効的なサーブです。初心者、中級者だからと言って敬遠せずチャレンジしてみましょう。

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