近年卓球のトップ選手の中でも巻き込みサーブが沢山出されるようになってきました。巻き込みサーブについて気になっている方も多いと思います。
この記事では、巻き込みサーブの基礎知識に加えて巻き込みサーブのやり方やコツを紹介していきます。巻き込みサーブは練習すれば初心者や中級者でも十分に出せると思うので是非チャレンジしていきましょう。
巻き込みサーブとは
最初に巻き込みサーブの基礎知識を紹介していきます。まず、巻き込みサーブとはラケットを外側から内側に巻き込むようにして出すサーブで、通常の順横回転とは逆の横回転がかかります。
では何のために出すのかも紹介していきます。巻き込みサーブの特徴はこちらです。
- コースを出し分けるとチキータ封じになる
- 思い切り出すとエースが取りやすい
コースを出し分けるとチキータ封じになる
卓球はここ数年でかなり発展してきました。特にチキータによってレシーブ側も不利ではない形になってきました。チキータは今や中級者のレベルでも使う技術になってきました。
同じ利き腕同士の相手だとどこに出してもチキータで先に攻められてしまう場合があります。そんな時にチキータ封じになるのが巻き込みサーブなのです。
巻き込みサーブは逆横回転がかかっているため同じ利き腕の相手から遠ざかるように曲がっていきます。そのため、フォアに短く巻き込みサーブを出せれば曲がって更に厳しいコースにズレるためチキータを封じる事に繋がります。
思い切り出すとエースが取りやすい
他のサーブと違い、巻き込みサーブはラケットを握った状態で出せるのでより強い回転が出しやすいのが特徴です。
そのため、他のサーブよりも圧倒的にサービスエースが取りやすいです。しかし、注意しなければならないのはラケットをしっかり握って出す分、コントロールが難しくなり短く出しにくいです。
効く相手にはかなり有効的なサーブですが一歩間違えると相手に責めを許す諸刃の剣的な要素が巻き込みサーブ最大の特徴です。
基本の巻き込みサーブの出し方
ここからは、基本の巻き込みサーブの出し方を紹介していきます。ここで、重要になるポイントとしては、巻き込みサーブと名付けられていますが本当に巻き込んで出す人は少ないことです。
あくまで巻き込んでいるように見えるというのが重要になります。巻き込もうとする意識が強いと上手く出す事ができないため気をつけましょう。では、巻き込みサーブのポイントを紹介します。
- 身体は横に向け右肩もしくは胸あたりで打球
- ラケットを握った状態でスイング
- 下回転は斜め上から斜め下に向けてスイング
- 上回転は回転をかけない
身体は横に向け右肩もしくは胸あたりで打球
巻き込みサーブで重要になるのはボールを当てる位置です。右肩もしくは右胸あたりで打球します。上手く出す事ができない人は位置がズレている事が多いです。
つまり、巻き込みサーブを上手く出すにはトスがとても重要です。本当に真っ直ぐではなく、少しだけアーチを描くようにトスする事が上手く出しやすいです。しかし、あまりにもトスを引き寄せ過ぎると違反サーブになるため注意しましょう。
ラケットは握った状態でスイング
巻き込みサーブの基本としては、ラケットを握った状態でスイングしていきます。握る時に少しだけ浅くしバックグリップ気味に持つと上手く出しやすいです。
握ると言いましたが、コントロール重視で短くサーブを出したい方は親指と人差し指で挟むようにして持つと良いでしょう。回転量は落ちますがコントロール力が増します。
下回転は斜め上から斜め下にスイング
ここからは回転の掛け方です。下回転を出す時には斜め上から斜め下に切るようにしましょう。ポイントは出来るだけラケットの面を立てたまま切る事です。
面が上に向いた状態だと相手に回転が分かりやすくなってしまいます。自分から見てボールの奥側を切るようなイメージだと面が上に向かずに出す事ができます。
上回転は回転をかけない
分かりにくい上回転を出したい時には、回転を掛けないで出すのがポイントです。回転掛け方を紹介していて掛けないというのは矛盾しているよう感じると思いますので解説していきます。
まず巻き込みサーブの有効的な出し方とは、サービスエースを狙うサーブと分かりにくくし3球目を狙うサーブをしっかり使い分ける事です。
基本的にサービスエースを狙うサーブは回転量が多いのでボールの軌道で回転を読まれてしまいます。軌道で回転を読まれても予想を超える回転を出す事が出来た時にサービスエースが取れるのです。
そのため、サービスエースが取れるサーブは基本的に分かりづらさとは対極的にあります。分かりにくさを追求するのであれば無回転のナックルを上手く使う必要があります。切ったように見せて切らない工夫をしていきましょう。
無回転を出す時のポイントはラケットの当たる面を変えて出す事です。下回転を出す時と同じ所に当ててナックルを出すより分かりにくく巻き込みサーブを出す事ができます。
エースが取れる巻き込みサーブのやり方とコツ
ここからは、巻き込みサーブでサービスエースを取るためのやり方とコツを紹介していきます。ポイントはこちらです。
- フォロースルーを上手く使う
- 下回転はスピードを出す
- 上回転は回転量を意識して少し高く出す
フォロースルーを上手く使う
まず、前章にてサービスエースを狙った回転量の多いサーブは分かりにくさと対極的にあるとしましたが回転量の多いサーブでも分かりにくくする工夫はできます。
その工夫で最も大事なのがフォロースルーです。打球した後にラケットを動かす事で相手を惑わせます。基本的には上にあげたり下に下げたり後ろに引いたりします。
フォロースルーはレシーブする相手によって印象が違うものなので一つに拘らず色々試してみると良いと思います。
下回転はスピードを出す
続いて下回転サーブでエースを狙うコツとしては、スピードを出すことです。通常の巻き込みサーブの時には手首はあまり使わないのですが手首を使いながら出す事でスピードを出す事ができます。
スピードを出す意味として、巻き込みサーブは基本的にゆっくりな軌道で飛んでくる事が多いのでスピードのあるサーブを出す事で裏をかきます。更にスピードがあるサーブは上回転と勘違いしやすいのでミスを誘える二段構えになっているサーブです。
上回転は回転量を意識し少し高く出す
上回転サーブでサービスエースを狙うやり方とコツは回転量を意識して少し高く出す事です。上回転は回転量を増やすと手元で伸びるのですがそこにわざと少し高さを加えるとより伸びるように感じます。
回転量を増やすポイントとしては、これも手首をしっかりと使う事です。また当てる場所はラケットの面の先端の上側に当てられると上手く回転をかける事ができると思います。
巻き込みサーブの練習方法
ここからは、サービスエースが取りやすい巻き込みサーブを出すための練習方法を紹介したいと思います。自宅でもできる練習もあるので是非チェックしてみてください。
- 面を上から下に向けスイング
- 面を下から上に向けスイング
- 手首を下から上に動かしながらスイング
- 面の角度を上に向けた状態で手首を下から上に動かす
面を上から下に向けスイング
まずは基本の巻き込みサーブを出すための感覚練習です。下回転を出すための練習です。面を立てた状態で上から下にむけてスイングしましょう。
高くなっても良いので縦に切る感覚を掴みましょう。当てる場所は先端の上側に当てることを意識するとやり易いと思います。
面を下から上に向けスイング
続いては上回転のサーブを出すための感覚練習です。面を下から上に向けながらスイングします。この練習の時には極力バックスイングを取らないようにしましょう。
こちらはスイングと言いましたがあまり回転をかけずに球を転がすようなイメージで出しましょう。当てる前のラケットの角度はできるだけ立てておき、当たってから面を上に向けるのがポイントです。
手首を下から上にスイング
手首を下から上にスイングする事で強い上回転を出すための感覚練習になります。最初は手首を曲げた状態からスタートして慣れたら次第に手首を引いた反動でできるようにしましょう。
手首の強さで回転をかけるのがポイントですが、強い回転をかける時には親指と人差し指で引き、中指、薬指、小指で握りながら振り抜くように意識すると強い回転をかける事ができます。
面の角度を上に向けだ状態で手首を下から上にスイング
続いて面の角度を上に向けた状態でスイングする練習をしていきましょう。この感覚を覚える事でスピードのある下回転を出す事ができます。
ポイントは、ラケットを握った状態でYGサーブのイメージで出す事です。これは強い回転をかけるというよりは感覚を掴む事が大事なので狙ったコースや長さになるようコントロールしていきましょう。
まとめ:エースの取れる巻き込みサーブのやり方、コツ
いかがでしたでしょうか。巻き込みサーブは出し方によってチキータ封じになったりサービスエースが取りやすかったりと覚えておくと非常に有効的なサーブです。
この記事では、巻き込みサーブの基本やエースを取るためのやり方やコツを紹介してきました。最後にまとめておきましょう。基本の巻き込みサーブを出すポイントはこちらです。
- 身体は横に向け右肩もしくは胸あたりで打球
- ラケットを握った状態でスイング
- 下回転は斜め上から斜め下に向けてスイング
- 上回転は回転をかけない
何事もまずは基本を抑えておく事が重要です。基本のサーブがある程度出せるようになったらサービスエースを狙う巻き込みサーブの練習をしていきましょう。ポイントはこちらです。
- フォロースルーを上手く使う
- 下回転はスピードを出す
- 上回転は回転量を意識して少し高く出す
巻き込みサーブを練習する時は上記のポイントに気をつけ取り組んでいきましょう。初心者や中級者は試合でも勝ちやすくなるので是非トライしてみましょう。