【卓球試合動画】許听VS林昀儒を解説《T2ダイヤモンド》

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今回の試合動画のテーマは、スピードのある選手への試合の進め方です。近年卓球のスピードが上がりつつあっという間に試合が終わってしまうなんて事もありますよね。ですが、このページを見ればそんなスピードのある選手に対抗できるかもしれません。

このページでは、T2ダイヤモンドで行われた許听選手vs林昀儒選手の試合を通して両選手のプレーや見どころを紹介していきます。

試合を見る前に!許听、林昀儒両選手の特徴を紹介

今試合を見ようと思ったあなた。少し待って下さい。許听選手、林昀儒選手どちらも非常に強力な技を持っています。ここからは、両選手のプレーの特徴を紹介していきます。特徴を踏まえた上で試合がどのように展開されるか見ていきましょう。

ウネるフォアドライブが武器!許听(シュシン)選手の特徴

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許听選手のプレーの特徴は、中国式ペンホルダーのサウスポーから繰り出されるフォアドライブが特徴的です。身長が高く威力が高いのは勿論、カーブドライブ等曲がる球を多く放ちます。

戦術面としては、フットワークに長けておりラリーに強いですが、台上技術やサーブも上手いため一度先手を取ると一気に主導権を握り強烈なドライブを連続で放っていきます。

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前陣速攻の超攻撃型!林昀儒(リンユンジュ)選手の特徴

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林昀儒選手のプレーの特徴は、チキータから始まるスピーディーな連続攻撃が持ち味です。スピードにおいては世界でも1,2を争う程のスピードがありチキータの質も高くどのコースからでもチキータをする事ができます。

直前のT2ダイヤモンドマレーシアでは、馬龍選手や樊振東選手をこのスピードで破っており絶好調とも言えるでしょう。試合ではこのチキータでどれだけ先手を取る事ができるのかが注目となります。

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【試合動画】許听(シュシン)VS林昀儒(リンユンジュ)

参照:https://www.youtube.com/watch?v=Id8wRGTdnA0

今回試合動画として紹介させて頂くのは、T2ダイヤモンドシンガポールの決勝、許听vs林昀儒の試合です。T2ダイヤモンドは2019年に行われた特殊ルールの大会で試合開始から24分経つとそれ以降のゲームは5ポイント先取となります。

直前に行われたT2ダイヤモンドマレーシアで林昀儒選手は馬龍選手、樊振東選手を連覇して優勝しています。林昀儒選手のスピードのある攻撃的な卓球に許听選手がどう立ち向かうかが注目の試合となっています。

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ここに注目せよ!試合を見終わって、試合の見どころはこちら!

試合を見終わってみて、結果的には許听選手の完勝。直前に馬龍選手や樊振東を連覇し絶好調の林昀儒選手の状態を考えると予想できない内容だったのではないでしょうか。ここからは、試合の見どころや両選手の光っていたプレーを紹介します。

あなたの感想は?試合全体を通しての感想はこちら!

試合を終えてみてあなたの感想はいかがでしたでしょうか。この試合は許听選手の完勝という形で終わりましたが私が見るにポイントは大きく2つあります。ここからはそのポイントを紹介していきます。

完全に相性抜群!ボールにもカッチリ合い良いプレーを出し切れた

まず、試合を通しての感想の一つとして許听選手が林昀儒選手の球に完全に合っていたのが大きいです。中盤からは許听選手が思い切ってスイングした球の殆どがミスなく決まっており体勢が良い状態でスイングすれば何でも入る状態でした。

また、時折見せる林昀儒選手の強打もことごとくカウンターで決めており、この状態の許听選手を止める事は難しく最終的に0-4と圧倒的な差となって終わってしまいました。

林昀儒選手の球はスピードはありますが、世界のトップ選手の中では比較的軽そうなのでカウンターしやすいのかもしれません。カウンターしやすい球なのであれば相手に攻めさせてからカウンターするのは現代のスピード卓球に対抗する最も有効的な手段と言えるでしょう。

これが中国の強さ!相手の長所を潰す作戦で戦術面で大きな差となる

ここだけの話、許听選手が林昀儒選手の球に合っていた事は確かですが、更に明暗の差を分けたのは戦術です。この試合では、許听選手が林昀儒選手の長所を完全に潰した試合となりました。

特に試合の1セット目では、林昀儒選手が許听選手のバックに向けたチキータを完全に狙い打ちし林昀儒選手が得意のスピード卓球を進めにくくしました。

台上技術からのカウンター対決に持っていき、相手に攻めさせてからカウンターを徹底し続けた許听選手が主導権を握り続けました。林昀儒選手も3セット目にフォア側にチキータやバックドライブを打つ事で一時流れを掴みかけますが続かず敗れる事になったのです。

この試合は1セット目に集約された試合とも言えるでしょう。許听選手をはじめとした中国選手は相手の良いところを出させないようにするのではなく、相手の強いところを真っ向に潰して主導権を一気に握るのが特徴的です。

ここがすごい!両選手の光ったプレー、戦術はこちら

許听vs林昀儒の試合の中で両者ともに光るプレーがありました。ここからは、その中で特に光ったプレーを紹介していきます。

進化したバックハンド!許听選手の光ったプレーはこちら

そうです、許听選手の光ったプレーの一つはバックハンドカウンターです。元々許听選手はフォアハンドを得意とするプレーヤーでバックハンド技術はそこまで高くありませんでした。

ですが、ここ近年で大きく進化しているのがこのバックハンドカウンターです。今回の試合でも林昀儒選手は許听選手にチキータを回り込みフォアで狙われていたためフォアサイドにチキータをしたかったと思いますが、要所でバックハンドでも強打をしていたためフォアサイドに返球できず戦術が単調となってしまいました。

許听選手のバックハンドが進化した事でチキータを得意とする相手選手はどこに返球しても一撃カウンターのプレッシャーを感じながら試合を展開する事になり結局許听選手の得意なストップからの展開に持ち込まれてしまうのです。

よりチキータに磨きがかかる!林昀儒選手の光ったプレーはこちら

今回の試合、林昀儒選手は許听選手に技を封じられ中々得意な展開に持ち込む事はできませんでしたが、林昀儒選手にも光ったプレーはありました。それが、ストレートへのチキータです。

通常スピードを持ち味としたチキータをする場合は、クロスへの返球が多くなりやすいです。現に今回の試合でも序盤クロスへのチキータが多く許听選手に狙われてしまっていました。

ですが、中盤で光っていたのがストレートへのチキータで許听選手を何本も抜き去っていました。ストレートへのチキータは難易度が高くミスしやすいですが、林昀儒選手は質も高くミスが少ないので今後サウスポー同士の戦いではこのストレートへのチキータが鍵となる事でしょう。

まとめ:許听(シュシン)VS林昀儒(リンユンジュ)試合動画

いかがでしたでしょうか。T2ダイヤモンドシンガポールの決勝で行われた許听vs林昀儒の試合について紹介してきました。試合は4-0で許听選手が勝利し完全に戦術面で上回った試合となりました。

最後に一言だけ付け加えると、林昀儒選手は今回は負けてはしまいましたがストレートへのチキータ等光るプレーも沢山ありました。ポテンシャルも高く今後は次の戦い方で試合してくれる筈なので期待が集まります。

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