マティアス・ファルク選手は、スウェーデンの代表選手の一人で男子には珍しいフォア面に表ソフトラバーを貼っておりスマッシュを武器としています。エースとしてチームを牽引し17年ぶりの世界選手権メダル獲得に貢献しました。
そんなファルク選手とはどんな人物か、他にもプロフィールや世界ランキング、使用用具、プレーの特徴などを紹介していきます。
マティアス・ファルクとは
マティアス・ファルクとは、スウェーデンの代表選手の一人で男子には珍しいフォア面に表ソフトを貼った選手です。世界選手権の団体でのメダル獲得や、個人戦でメダルを獲得しており今後注目が集まる選手です。2018年に結婚し「カールソン」から「ファルク」に名を改めました。
- 17年ぶりの世界選手権団体メダルに貢献!スウェーデン復活を背負う!
- すごい、中国外選手決勝進出は16年ぶり!2019年世界選手権準優勝!
- 珍しい!フォア面に表ソフトを貼ったスマッシュを得意とした選手!
17年ぶりの世界選手権団体メダルに貢献!スウェーデン復活を背負う!
2018年の世界選手権ハルムスタッド大会でファルク選手をエースに要するスウェーデンは団体で銅メダルを獲得しましたが、このメダル獲得はスウェーデンにとって実に17年ぶりです。
スウェーデンはかつてワルドナー選手やパーソン選手が活躍し中国と優勝争いをするチームでしたが、若手が中々育たずトップからは遠のいていました。そんな中地元開催の世界選手権でメダルを獲得し多いに沸きました。
中でもファルク選手は、エースとして申し分のない活躍をし、メダルを賭けた準々決勝のイングランド戦では、エースのピッチフォード選手に勝利し流れを掴みました。準々決勝は見事なまでの流れで勝利しましたがファルク選手の活躍によるところが大きいです。
すごい、中国外選手決勝進出は16年ぶり!2019年世界選手権準優勝!
すごい事に、ファルク選手は2019年の世界選手権で決勝に進出しています。これは正に2003年以来の16年振りの快挙でスウェーデンにとっては前年の団体選から2年続けての快挙となりました。
この大会では、ファルク選手は正に大ブレイクしていて強豪選手を何人も打ち破りました。前回大会銅メダリストの李尚洙選手(韓国)、許听選手(中国)を破ったゴジ選手(フランス)、張本智和選手を破った安宰賢選手(韓国)を破り決勝進出です。
それまでは、ファルク選手は世界ランキングも20位前後でしたが、この大会で入賞してからは一気にトップ10入りを果たし世界のトップの仲間入りを果たしています。東京五輪の代表権も得ている選手なので要注意です。
珍しい!フォア面に表ソフトを貼ったスマッシュを得意とした選手!
びっくりですが、ファルク選手は普通のトップ選手達とは大きく違う部分があります。それは、フォア面に表ソフトラバーを貼ってスマッシュを軸にしている事です。
多くのトップ選手は、ドライブを得意としておりスマッシュを使う選手自体全体の1割以下です。その中でもファルク選手のように表ソフトラバーを貼っている選手は更に少なくかなり異質な存在と言えます。
スウェーデンの卓球選手はこのように従来の方にハマらない選手が多くファルク選手もその一人と言えます。現在、活躍している要因もこのような異質な要素を持っているからで今後の活躍にも注目が集まります。
マティアス・ファルク プロフィール
プロフィール
戦型 | 右シェーク表裏前陣速攻型 |
年齢 | 29歳 |
生年月日 | 1991年9月7日 |
身長 | 191cm |
エピソード
- スウェーデンのレジェンドパーソンの引退と共に少しずつ頭角を現す!
- 姓をファルクに改め大ブレイク!世界選手権団体でメダル獲得!
- 世界選手権個人でも準優勝と活躍!世界ランキングもトップ10入りを果たす!
スウェーデンのレジェンドパーソンの引退と共に少しずつ頭角を現す!
ファルク選手は、スウェーデン出身の卓球選手です。スウェーデンは、レジェンドのワルドナー選手とパーソン選手が長く牽引してきた影響で若い世代の活躍の機会が少なく後継者が中々育っていない状態でした。
ファルク選手もジュニア世代などには中々目立った成績を残す事ができていませんでした。世界選手権初出場は2011年のロッテルダム大会からで地道に国際大会や海外のリーグに参戦し力をつけていました。
2012年のロンドン五輪でパーソン選手が引退するとその後はファルク選手がスウェーデンのエース格になり更に成長していきました。2015年になると世界ランキングは2桁になり国際大会でも入賞する事が増えていきます。
姓をファルクに改め大ブレイク!世界選手権団体でメダル獲得!
2018年になると世界ランキングもトップ20入りを果たし更に実力をつけていきます。加えて、ファルク選手には大きなイベントとなる結婚もした事で旧姓のカールソンから現在のファルクに名を改めます。
ファルクに名を改めた後は正に絶好調で、大会でもより活躍するようになります。そんな中で迎えた世界選手権ハルムスタッド大会でスウェーデンの歴史を変える事になります。
地元スウェーデンで行われた世界選手権ハルムスタッド大会は団体戦でファルク選手はエースとして出場します。そんな中エースとしての役割を十分に果たしスウェーデンは台湾とイングランドに勝利し見事ベスト4に進出します。
スウェーデンにとって世界選手権でのメダル獲得は17年ぶりで更に地元での開催だったため会場は多いに沸きました。
世界選手権個人でも準優勝と活躍!世界ランキングもトップ10入りを果たす!
世界選手権の団体戦でメダルを獲得して以降ファルク選手は一皮剥けたようで更に実力を伸ばしていきます。国際大会では、林高遠選手(中国)や張本智和選手など世界の強豪相手にも勝利を上げています。
そこで迎えた世界選手権ブタペスト大会で予想を大きく上回る結果を残す事になります。大会では、決勝までに当たる中国選手が許听選手のみで許听選手がゴジ選手(フランス)を倒した事で勝ち上がりやすいゾーンになった事は確かですが信じられない事に決勝まで勝ち上がります。
世界選手権の個人戦で中国人以外の選手が決勝進出を果たしたのは16年ぶりでファルク選手の偉業がどれ程か分かります。その後は、成績を残した事で世界ランキングトップ10入りも果たします。
また、東京五輪にも代表内定しているので、本戦にも注目が集まります。正にスウェーデン再建はファルク選手にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
マティアス・ファルク プレーの特徴
ファルク選手のプレーは、鋭いバックドライブとフォア面の表ソフトラバーを生かしたスマッシュ攻撃を得意としています。そのファルク選手の卓球の中でも特に光ったプレーを紹介していきます。
- すごい、鋭さは世界トップ急!前陣でしっかり振り切るバックドライブ!
- 最大の特徴!世界では珍しい表ソフトから繰り出されるフォアスマッシュ!
- 実はここがすごい、表ソフトを利用したナックルのストップ
すごい、鋭さは世界トップ急!前陣でしっかり振り切るバックドライブ!
凄い事にファルク選手は非常にバックドライブがうまいです。相手選手はフォアの表ソフトを嫌がってバック側に返球してしまうとバックドライブの餌食になってしまいます。
ファルク選手のバックドライブは、一球一球振り切るのが特徴で、前陣でも差し込まれる事なくしっかりと振り切っていきます。
前陣でも相手の球を利用したカウンターではなく、自分自身の球に塗り替えるようなバックドライブなので相手選手は受け身になってしまい下がらされてしまうのです。
最大の特徴!世界では珍しい表ソフトから繰り出されるフォアスマッシュ!
ファルク選手の最大の特徴と言えるのが、フォア面に貼った表ソフトから繰り出されるスマッシュ攻撃です。男子でスマッシュ攻撃をする選手は少ないのでかなり効果的です。
特に現代の卓球では、プラスチックボールに代わり回転が掛けにくくなっているのでスマッシュは以前よりもし易くなっています。ファルク選手の場合、相手のドライブに対してもお構いなくスマッシュしていきます。
また、ファルク選手はスマッシュだけではなく、ドライブもできるのですが、表ソフトのドライブは回転量が裏ソフトよりも分かりにくいので何気ない球でもミスを誘えます。回転量の少なさを武器にする珍しい選手なので今後益々注目が集まるでしょう。
実はここがすごい、表ソフトを利用したナックルのストップ
ファルク選手のプレーで実はここがすごいという部分は、フォアの表ソフトを用いたストップです。ファルク選手はレシーブでかなりストップを使用しており一つ大きな武器となっています。
表ソフトラバーによるストップは、かなり特徴的で相手のサーブの回転の影響を受けにくいのでストップし易いです。更に、世界のトップ選手のストップは切れている事が多いのに対して表ソフトのストップはナックルになる事が多いのでチャンスを作る事ができます。
特に台上技術は回転量の多い球よりも回転量の少ない球の方が回転を利用できず取りにくいので有効になります。表ソフトラバーを使用している選手は是非とも覚えたい技術なので参考にしましょう。
世界ランキング及び成績
世界ランキング
世界ランキング8位(6月17日時点)
成績
2016年 | スウェーデンオープン | シングルス準優勝 |
2018年 | 世界選手権ハルムスタッド大会 | 団体銅メダル |
スウェーデンオープン | シングルス3位 | |
2019年 | 世界選手権ブタペスト大会 | シングルス準優勝 |
カタールオープン | シングルス3位 |
使用用具
ラケット:馬琳ソフトカーボン
ラバー(表面):ラクザPO
ラバー(裏面):ラクザX
まとめ:マティアス・ファルク
いかがでしたでしょうか。マティアス・ファルク選手について紹介してきました。マティアス・ファルクとはこんな人物です。
- 17年ぶりの世界選手権団体メダルに貢献!スウェーデン復活を背負う!
- すごい、中国外選手決勝進出は16年ぶり!2019年世界選手権準優勝!
- 珍しい!フォア面に表ソフトを貼ったスマッシュを得意とした選手!
また、ファルク選手のプレーの特徴はこちらです。
- すごい、鋭さは世界トップ急!前陣でしっかり振り切るバックドライブ!
- 最大の特徴!世界では珍しい表ソフトから繰り出されるフォアスマッシュ!
- 実はここがすごい、表ソフトを利用したナックルのストップ
最後に一言だけ付け加えると、ファルク選手は今まで勝つことが難しいと言われていた表ソフトラバーを用いた選手ですが、稀少な戦型だからこそ現在の活躍に繋がっています。今後更に成長していく可能性もあるので注目です。