日本の男子ジュニアは、将来性のある選手が多く現れ、未来の日本のエースとなる選手も数多く出場する種目です。粗さもありながら、センス溢れるプレーが醍醐味です。
このページでは、2022年全日本選手権の男子ジュニア結果、そして他にも振り返っての総評や活躍した選手の特徴などを紹介していきます。
下記で別の種目の結果についても紹介しています。合わせてチェックしてみてください。
Contents
【2022年全日本選手権】男子ジュニア結果
男子ジュニア入賞者一覧
- 優勝:吉山僚一
- 準優勝:松島輝空
- 3位:鈴木颯
- 3位:三木隼
男子ジュニア対戦結果
決勝
3 | – | 0 | ||
吉山僚一 (愛工大名電高) | 11 11 11 | – – – – – | 6 8 4 | 松島輝空 (星槎中) |
決勝
1 | – | 3 | ||
鈴木颯 (愛工大名電高) | 9 11 2 7 | – – – – – | 11 4 11 11 | 吉山僚一 (愛工大名電高) |
1 | – | 3 | ||
三木隼 (野田学園高) | 3 11 8 7 | – – – – – | 11 9 11 11 | 松島輝空 (星槎中) |
【総評】男子ジュニアを振り返って
男子ジュニアを終えてみてあなたの感想はいかがでしたでしょうか。男子ジュニアでは、特に愛工大名電と野田学園が強さを見せた大会となりました。ここからは、全日本選手権の男子ジュニアを振り返っての総評を紹介していきます。
強い!愛工大名電と野田学園が上位をほぼ独占!
今回の男子ジュニアの部では、松島輝空選手を除けば愛工大名電、野田学園の選手がベスト8を独占しました。棄権者がいたものの、現在の中学生、高校生はこの2校が圧倒的な強さを誇っている事が分かります。
上記で挙げた2校は何より技術力で抜けており、技術力は既にシニアでも通用するレベルと言えます。現にベスト4な進出した吉山僚一選手、松島輝空選手、鈴木颯選手はランク入りし、残る一人の三木隼選手もランク決定戦まで勝ち上がっています。
こうしてシニアで活躍できる理由として、愛工大名電や野田学園の選手は、基本的に自身で考え試合を展開する能力が高いです。中学生や高校生だと考えて試合の展開に対応する事が難しいですが、上記で紹介した2校と対等に渡り合うためには必須の能力と言えるでしょう。
上位進出者は台上の仕掛けとカウンターレベルの高さが光る!
今回の全日本選手権ジュニアの部ですが、結果を振り返ると上記でも紹介した愛工大名電と野田学園の活躍が光っていました。そこで、ここからはこの上位に勝ち上がってくる選手達の強さの秘密について触れていきます。
結論から言うと、上位に勝ち上がる選手は総じてカウンターと台上から仕掛ける能力が非常に長けています。もう少し具体的に言うとカウンターはミスが少ない事に加えて、バックハンドでカウンターができたり、コースを打ち分ける部分が他の選手より優れていました。
台上技術はレシーブでチキータやストップができるのは殆ど当たり前で、特に相手にストップされた球に対してチキータできる事などが優れていました。特に全日本選手権の卓球台は止まるので中々ドライブしにくいと言われています。台上技術で先手を取れるかどうかが鍵を握るでしょう。
【好プレー解説】ベスト4へ進出した選手の特徴を紹介
今年の全日本選手権も好プレーの連続でそれぞれの選手が光った部分が沢山ありました。ここからは、ベスト4へ進出した選手の特徴を紹介していきます。
デカイけど速い!吉山僚一
最初に紹介するのは吉山僚一選手です。2年前にジュニアの部で優勝しており、今回優勝した事で2年ぶり2回目の優勝となりました。プレーの特徴は、174cmと長身の選手でありながら、台に近い位置でプレーするのが特徴的です。
決勝でもスピードに定評のある松島輝空選手をスピードで更に上回り圧倒していました。カウンタープレーの精度も上がっており、男子ジュニアの部の中では一つ頭が抜けていたと言えるでしょう。でかくてうまい珍しい選手で将来性も十分なので今後も活躍が期待できるでしょう。
両ハンドのスピードは随一!松島輝空
優勝候補として挙げられていた松島輝空選手のプレーも流石でした。以前よりも身長が伸びた事でボールの威力が上がり、元々得意としていたスピードに力が加わっていました。
また、他にもサーブの回転量が上がっているようで松島輝空選手の出すロングサーブに苦戦していた選手も多くいました。今回は決勝で敗れてしまいましたが、ボールを返球するタッチの良さは健在で、決勝までは安定した試合運びでした。期待されている選手だけにプレッシャーもあると思いますが頑張ってもらいたいものです。
丁寧で穴のない卓球!鈴木颯
鈴木颯選手は、高校生ながらまるでベテラン選手かのような落ち着きと丁寧なプレーが特徴的です。現代だとチキータからスタートする選手が多い中ストップを用いてフォアハンドを生かしたプレーをする事ができます。
どちらかと言うと昔の青森山田の選手のスタイルに現代のスピードを駆使した卓球が融合したかのような選手で取りこぼしが少ないのが特徴的です。派手さには少しかけるため同士打ちで敗れてしまう事がありますが、基礎がしっかりしているので今後更に伸びる事が期待できる選手です。
現代卓球でのスマートさが武器!三木隼
三木隼選手はサウスポーでチキータがうまい選手です。正に現代卓球と言えるスタイルでチキータから展開を作ってラリーするのが得意な選手です。サウスポーでチキータを特徴としているため、戦い方は篠塚大登選手などに近くセンスを感じさせるプレーが多いです。
両ハンドのバランスが良く、一般でも戦えるだけの実力があります。現代で主流となっている卓球スタイルで実力も十分な選手なので今後更に活躍が期待できるのではないでしょうか。
まとめ:2022年全日本選手権男子ジュニア
いかがでしたでしょうか。2022年の全日本選手権男子ジュニアを振り返って、結果や総評、活躍した選手の光ったプレーなどを紹介してきました。
2022年全日本選手権男子ジュニアの結果で言うと体格とスピードを融合したプレーを見せた吉山僚一選手が優勝し、2位はタッチの良い両ハンド攻撃を見せた松島輝空選手、3位は手堅いプレーを見せた鈴木颯選手とスマートな現代卓球を見せた三木隼選手が入賞しました。
最後に一言だけ付け加えると、男子ジュニアは勢いがあって最先端の技術を駆使している選手が多く将来性のある選手が沢山いました。今回活躍した選手は今後シニアでも目立ってくる選手なので注目です。