現代の卓球界で世界ランキング1位を誇るのが陳夢選手です。陳夢選手は、世代交代した中国を担う選手で打倒中国の壁となる選手です。
この記事では、そんな陳夢選手とはどんな人物か、他にもプロフィールや世界ランキング、使用用具、プレーの特徴などを紹介していきます。
陳夢(チェンムー)とは
陳夢とは丁寧でそつの無いプレーを得意とし安定感抜群の選手です。英語だとChenMeng、和名だとチンムと表記されます。陳夢とはどんな人物か、詳しくは下記にて紹介します。
- 伊藤美誠が未だに勝てない!?世界ランキング1位の中国絶対的エース
- 大柄な体格とは裏腹で戦略家!丁寧でそつの無いプレーヤー
- 従兄弟は中国の有名俳優!陳夢本人もかわいいと話題に
伊藤美誠が未だに勝てない!?世界ランキング1位の中国絶対的エース
陳夢選手は現在世界ランキング1位の中国絶対的エースです。ここ1、2年で大きく力を伸ばし世界ランキング1位になり中国のエースとしての座まで登り詰めました。
その実力は本物で、数多くの中国人選手を破ってきた日本のエース伊藤美誠選手が唯一勝利した事のない選手でもあります。
これまでは団体戦に出る事は少なかったですが、今後は世界選手権、オリンピック共に主力として活躍する選手なので注目したいところです。
大柄な体格とは裏腹で戦略家!丁寧でそつの無いプレーヤー
実は陳夢選手、163cmと中国人選手の中では比較的体格の良い選手ですが、卓球が非常に繊細で丁寧なプレーをします。
丁寧なプレーに加え戦略家でもあるので、中国人選手の中でも一つ頭が抜きに出ています。
非常に綺麗なフォームで相手を翻弄する卓球スタイルは世界中の選手の見本になっていく事でしょう。
従兄弟は中国の有名俳優!陳夢本人もかわいいと話題に
ここだけの話、陳夢選手の従兄弟は黄暁明(ホアン・シャオミン)と言う名前の俳優です。中国では人気のある俳優で出演作も多いです。
家系からか陳夢本人も美人で卓球ファンの間でもかわいいと話題になる事も頻繁にあります。
今後は実力とその容姿どちらも注目されていくでしょう。東京五輪にも出場する可能性が高い選手なので益々目が離せません。
陳夢(チェンムー) プロフィール
戦型 | 右シェーク裏裏ドライブ型 |
年齢 | 27歳 |
生年月日 | 1994年1月15日 |
身長 | 163cm |
体重 | 55kg |
エピソード
- 世界選手ジュニア選手権4冠!幼少期から期待を背負う選手に
- 実力をつけて活躍するも卓球王国中国では常に4番手、5番手が続き苦悩
- 東京五輪直前に大きくレベルアップ!若手が台頭する中で結果を残し世界の頂点に!
世界選手ジュニア選手権4冠!幼少期から期待を背負う選手に
陳夢選手は、中国の山東省青島市出身で卓球選手だった母親の影響で卓球を始めています。
幼い頃から実力を発揮し、世界ジュニア選手権ではシングルス、ダブルス、混合ダブルス、団体と全て優勝しなんと、4冠を達成しました。
ジュニア世代からシニアの大会に出場することもあり、カタールオープンではシニアの部でシングルス優勝も果たしています。
実力をつけて活躍するも卓球王国中国では常に4番手、5番手が続き苦悩
ジュニア世代に大きく活躍した陳夢選手は、2013年の世界選手権パリ大会から中国代表として戦う事となり朱雨玲選手とのペアで出場したダブルスでは3位入賞しています。
その翌年の世界選手権東京大会の団体メンバーとしても選出されます。当時中国の中心選手だった丁寧選手や劉詩文選手らの次世代候補として更に期待を背負う事になります。
しかし、丁寧選手や劉詩文選手はベテランの域に達しても活躍を続け、更には若い世代の台頭も相まって陳夢選手は4番手、5番手の位置がしばらく続きます。
同世代のトップして走ってきた彼女にとっては挫折とはいかないまでも苦しみ苦しみ続けてきた期間だったと思います。
東京五輪直前に大きくレベルアップ!若手が台頭する中で結果を残し世界の頂点に!
苦悩を続けた陳夢選手ですが、東京五輪の直前から大きくレベルアップしていきます。
2018年に世界ランキングの仕組みが変わり世界ランキング1位になるとその勢いのままプロツアーでも優勝する事が増えてきます。
2019年の世界選手権ブタペスト大会は劉詩文選手に敗北しシングルス準優勝に終わるもツアー最大のグランドファイナルではシングルス優勝を果たしました。
特に陳夢選手は更に若い世代で実力のある王曼昱選手や、孫穎莎選手らに殆ど負ける事がなく、2020年の全中国選手権やワールドカップの女子シングルスも優勝し世界ランキング1位の座を益々確固たるものにしつつあります。
東京五輪は彼女にとって最も良い状態で臨める可能性が高い大会なので本戦も期待したいところです。
世界ランキング及び成績
世界ランキング
世界ランキング1位(4月18日時点)
成績
2011年 | 世界ジュニア選手権 | シングルス優勝 ダブルス優勝(顧玉婷ペア) 混合ダブルス優勝(宋鴻遠ペア) 団体優勝 |
2013年 | 世界選手権パリ大会 | ダブルス3位(朱雨玲ペア) |
アジア選手権 | ダブルス優勝 シングルス優勝 | |
2014年 | 世界選手権東京大会 | 団体優勝 |
アジア競技大会 | 団体優勝 ダブルス優勝 | |
2015年 | アジア選手権 | シングルス準優勝 団体優勝 混合ダブルス優勝 ダブルス3位 |
2016年 | 世界選手権クアラルンプール大会 | 団体優勝 |
グランドファイナル | シングルス優勝 ダブルス優勝 | |
2017年 | 世界選手権デュッセルドルフ大会 | ダブルス準優勝(朱雨玲ペア) |
アジア選手権 | シングルス準優勝 団体優勝 ダブルス優勝 | |
2018年 | 世界選手権ハルムスタッド大会 | 団体優勝 |
2019年 | 世界選手権ブタペスト大会 | シングルス準優勝 |
グランドファイナル | シングルス優勝 | |
2020年 | 全中国選手権 | シングルス優勝 |
ワールドカップ | シングルス優勝 |
使用用具
ラケット:カーボネード45
ラバー(裏面):国狂3(オレンジスポンジ)
陳夢(チェンムー) プレーの特徴
中国選手の中でも安定的なプレーを武器とする陳夢選手ですが、一つ一つのプレーが相手を崩す意味合いが込められているのが特徴的です。その陳夢選手の中でも特に光ったプレーを紹介していきます。下記で陳夢選手の試合動画を紹介していますので是非合わせてチェックしてみてください。
- コースの打ち分けが超正確!主導権を握る為のバックハンド
- 大柄ながらコンパクトな安定感重視のフォアドライブ!
- 女子選手だと陳夢だけの技術!横回転サーブからの柳
コースの打ち分けが超正確!主導権を握る為のバックハンド
陳夢選手の緻密とも言えるほど繊細な卓球プレーの特徴を裏付ける技術がバックハンドです。
近年では女子選手もバックハンドがより攻撃的になっている次第ですが、陳夢選手のバックハンドは世界のトップと比較さると攻撃力は若干劣りますが、非常にスピーディーそしてコースの打ち分けが非常に上手で他の選手より優位に立ちます。
陳夢選手は他の選手と比較すると相手のフォアサイドにも返球する事が多いです。通常であれば攻められるリスクのあるフォアサイドは怖く中々狙う事は難しいのですが、陳夢選手の場合守備も堅いので積極的にフォアサイドを狙っていきます。
フォアサイド、ミドルなど振り回される事で相手の体勢が崩れ主導権を握る事ができるのです。
大柄ながらコンパクトな安定感重視のフォアドライブ!
実は、陳夢選手が負けにくいのはフォアドライブに秘密があります。
中国の女子選手は体格が良い選手が多いです。そういった選手は攻撃の威力を重視して大振りなスイングになっていく事が多いのですが陳夢選手の場合大柄ながら非常にコンパクトなスイングのフォアドライブになっています。
そのため、非常に戻りが早く、更にリーチもあるため相手は崩す事ができなくなってしまいます。更に、コンパクトなスイングでも小柄な選手より威力ある球を打つので安易にフォアサイドに返球すると仕留められてしまうのです。
女子選手だと陳夢だけの技術!横回転サーブからの柳
ここだけの話、世界の女子選手では陳夢選手だけの技術があります。柳という技術で順横回転サーブを出してストップされた球に対して横を捉えてレシーブする事で返球する球に横回転を残す技術です。
男子選手では順横回転サーブを出す選手が多いので柳を使用する選手もいますが、女子選手だと陳夢選手以外に使用する選手は今のところ見られません。
陳夢選手は女子選手の中だと珍しく順横回転サーブを主として出していきます。その中でストップされた球に対して柳をしていくので相手選手は慣れない球だらけで対応する事ができないのです。
女子選手は基本的にラリー重視の選手が多いです。その中で陳夢選手のように柳など3球目を意識した攻めができるから世界のトップに立つ事ができるのでしょう。
まとめ:陳夢(チェンムー)
いかがでしたでしょうか。陳夢選手について紹介していきました。陳夢とはこんな人物です。
- 伊藤美誠が未だに勝てない!?世界ランキング1位の中国絶対的エース
- 大柄な体格とは裏腹で戦略家!丁寧でそつの無いプレーヤー
- 従兄弟は中国の有名俳優!陳夢本人もかわいいと話題に
また、陳夢選手のプレーの特徴はこちらになります。
- コースの打ち分けが超正確!主導権を握る為のバックハンド
- 大柄ながらコンパクトな安定感重視のフォアドライブ!
- 女子選手だと陳夢だけの技術!横回転サーブからの柳
最後に一言だけ付け加えますと陳夢選手は、幼い頃から活躍しながらも長く4、5番手としての地位が続き下積みが続いた選手です。その中で近年では下積みが花開き世界ランキング1位になりました。
今後更に成長し強くなる選手なので目が離せません。