チキータが主流となる卓球界ですが、近年改めて注目され始めているのがフリックです。フリックは昔から使用される技術の一つでチキータが開発される以前は唯一の攻撃的レシーブとして使用されてきました。
このページでは、フリックの仕方を動画解説も踏まえて紹介していきます。難しいですが、コツが分かればフリックは簡単にできます。
Contents
フリックとは
フリックとは、昔から使用されており、レシーブから攻める技術の一つです。チキータへの対策が進んでいる現代では改めて注目されるようになりトップ選手も使用しています。
- すごい、昔から使用される!レシーブから攻める技術の一つ!
- 実は曖昧な基準!?バックフリックとチキータとの違いは回転量と威力!
- ここだけの話、近年トップ選手も使用!回転量の少なさが武器に!
すごい、昔から使用される!レシーブから攻める技術の一つ!
そうです、フリックは昔から使用される技術の一つでチキータが出てくるまでは唯一の攻撃的なレシーブとして使用されてきました。
フリックは、払いレシーブとも言われており、台の中でコンパクトにフォアハンドやバックハンドで上回転を掛けながら打球する技術です。
特に日本人選手は得意としていたレシーブで、ペンのラケットの方がフリックがやり易かった事から昔は積極的にフリックを使い世界の頂点に立ちました。
実は曖昧な基準!?バックフリックとチキータとの違いは回転量と威力!
卓球を初めてから日が浅いと、バックのフリックとチキータの区別がつかないという事は無いでしょうか。
そう思っても仕方ありません。実は、バックフリックとチキータの違いは結構曖昧で分かりにくいものです。
本来チキータとは、チキータバナナが語源であるようにボールの横を擦り曲がる球を繰り出すと言ったものでした。しかし、現在のチキータは台上バックドライブに近く殆ど横には曲がりません。
そうなると、チキータとフリックの違いは曖昧で見極める一つのポイントは回転量です。チキータの方が基本的に回転量が多いです。ラケットが被さった状態で大きくバックスイングを引いている時はチキータと言えます。
しかし、中には大きいバックスイングでフリックする選手もいれば、回転量が少ないチキータを打つ選手もいます。それ程にチキータとフリックとは曖昧になってきている技術なのです。
ここだけの話、近年トップ選手も使用!回転量の少なさが武器に!
チキータが開発されてからはフリックを使用される事は段々と減ってきていしましたが、ここだけの話、近年またフリックが注目されトップ選手が使用する技術となっています。
理由は技術が進歩してチキータレシーブが狙われるようになったからです。現代では、多くチキータをする選手が現れた事でチキータに慣れ、逆に狙い打たれてしまうシーンが増えてきました。
そこでフリックがまた注目されるようになったのです。チキータは回転量がある反面、初速は少し遅く相手のカウンターを受けると倍以上の威力で返球されてしまいます。
フリックだと回転量が少なく初速が速いので相手を驚かせるような球になりやすくカウンターも受けにくくなります。これからはフリックの技術力も更に上がり注目される機会は増える筈なので取り組んでおいて損はないでしょう。
まずはここから、コツを掴もう!フリックの感覚練習
あなたがフリックを覚えたいならまずは感覚練習から始めていきましょう。フリックは意識するポイントが多いです。ですが、しっかりと段階を踏めば簡単にできるのでチャレンジしていきましょう。最初は自身で球を落として打球するのがおすすめです。
- フォアフリックのラケットの当てる位置は根元の上側!直線的に打ちイメージ
- 実は大事な練習!体重移動は普通のフォアハンドと逆で左から右へ
- 形が身に付いたら強く!強フリックは手首を開くのがポイント!
- 打球するポイントが大事!バックフリックは右足の前で打球!
フォアフリックのラケットの当てる位置は根元の上側!直線的に打ちイメージ
フリックする上でポイントとして大きいのでラケットの当てる位置です。当てる時はラケットの根元の上側部分を意識しましょう。
ラケットの上側部分に当てるとボールは勝手に弧線を描くので、上に振り過ぎず直線的なボールを出すイメージで打球しましょう。
また、根元の上側というのは安定的なフリックを打つ時のラケットのポイントとなりますので、慣れてきたら色々なポイントで打球してみて自身に合うポイントを探っていきましょう。
実は大事な練習!体重移動は普通のフォアハンドと逆で左から右へ
フォアハンドのフリックをする上で実はとても大事になる練習があります。体重移動です。体重移動を疎かにするとフリックは安定しないので意識して練習しましょう。
通常のフォアハンドでは右から左に体重移動するのが基本ですが、フリックの場合は逆で左から右足に体重移動するようにしましょう。最終的に右足側に体重がある事がとても重要です。
最初は感覚を覚えるため左から右ですが、慣れてきたら右足から右足、つまり小さくジャンプし身体を回しながら打球できるようにするとスタートのタイミングが早くなり有効的です。
形が身に付いたら強く!強フリックは手首を開くのがポイント!
ある程度フォアフリックの基本が身に付いてきたら強フリックにもチャレンジしていきましょう。
強フリックする時は、当然普段より力を入れる事を意識しますがバックスイングを大きくしてはいけません。腕を引かないように気をつけましょう。
代わりに手首を開くように引き閉じながら打つと強いインパクトを出す事ができます。普段フリックする時よりもボールの少し右側を打球するように打つと良い球になり易いです。
打球するポイントが大事!バックフリックは右足の前で打球!
バックフリックの場合は、打球する位置がとても大事になります。通常のバックとは異なり右足の前で打球する事を心掛けて練習します。
正面で打つと力は入り易いですがコースの打ち分けが難しくラケットも大振りになりやすくなってしまいます。バックフリックはコンパクトかつコースの打ち分けができると有効なので出来るだけ右足前で打球する事を意識しましょう。
打ち方は、通常のバックショートに近いイメージで問題ありませんので打球ポイントを意識しながら打球の練習をします。
実戦向き!簡単にできるフォアフリックの仕方
感覚練習が進んだら、実践的な練習のトライしていきましょう。自身で球を落とすのではなく球出しや実際にレシーブでトライして実戦で使用できるようにしていきましょう。
- 焦らないのが大事!打点は頂点から少し落ちたタイミングで!
- 時計周りに回して打球すると尚良し!ラケットの面の上側に当てて直線的に打つ
- 体重移動を忘れずに!右足の着地とインパクトが同時になるように!
- 強フリックはレシーブだけではなく3球目で打つよう心掛ける!そして戻る事は考えない!?
焦らないのが大事!打点は頂点から少し落ちたタイミングで!
実際にフォアフリックを練習していく際には、とにかく焦らないのが大事です。タイミングを間違えてしまうと決して良い球を打つ事はできません。
タイミングとして打ちやすいのは頂点から少し落ちたタイミングです。実際に打つ練習をすると前後の動きが入るため遅れてしまうような印象を持ちますがミスしてしまう場合の多くは早すぎる場合です。
動きが入っても適切なタイミングで打球できるよう心がけましょう。慣れてきたらより実践向きにバック寄りに構えたところから左右の動きも入れて打球しましょう。
時計周りに回して打球すると尚良し!ラケットの面の上側に当てて直線的に打つ
感覚練習でやったとおりシンプルな真っ直ぐな回転に対してはラケットの根元の上側に当てるよう意識しましょう。
しかし、実際にフリックを打つ練習をする時に当てる事を意識し過ぎると上手くスイングする事ができなくなってしまいます。そのため、しっかりスイングをする必要があります。
そこで、スイングしやすい工夫としてラケットは時計周りに回すよう心がけましょう。少し上を通りながらバックスイングを引くイメージです。
台上の技術なので普通のフォアのように下に引いてしまうと台にぶつけてしまいますのでこのような引き方を普段とは違う形でできるようになりましょう。
体重移動を忘れずに!右足の着地とインパクトが同時になるように!
そうです、もちろん体重移動も忘れてはいけません。ただ、実際に動きながら体重移動も含めるとバランスを崩してしまいがちになります。
ここでワンポイントですが、体重移動をうまく行うには一つ一つの動作をしっかり分ける事です。打球時に体重移動が上手くできずミスしてしまう人程、焦って移動と体重移動を一緒に行ってしまっています。
走り幅跳びのように、最後に打つまでの歩幅などを計算して動いていく事が重要になります。少し難しいですが、意識して数をこなしましょう。
強フリックはレシーブだけではなく3球目で打つよう心掛ける!そして戻る事は考えない!?
上記のポイントに気をつければ基本のフリックは身に付く筈です。基本のフリックが身に付いたら次は実践向きに強フリックを練習していきましょう。
強フリックを打つ時のポイントは、レシーブではなく3球目若しくは4球目などレシーブ以外で行う事です。レシーブでは相手のサーブが低いとどうしても安定させるのは難しいです。
そして、強フリックをする時には基本的に戻る事は考えないようにしましょう。強フリックは力をしっかり入れるため戻る事を考えてポジショニングが不十分だと安定して打つ事はできません。しっかり動ききって打つ事を心がけましょう。
また、強フリックは準備も大事なので突然来た球に狙い打つよりも最初から短く返球される事を予測できる時に使用した方が安定しやすいです。強フリックを実際に使用する際はパターン作りも大事です。
実戦で使いやすい!フォアより簡単!バックフリック
実は、バックフリックの方がフォアフリックより簡単です。あなたがもしフォアフリックが難しいと感じる場合はバックフリックからチャレンジしていきましょう。
- ここ大事!右足でボールに合わせる!タイミングは、少し早め
- 上手く打つためのコツはこれ!バックフリックも時計周りにラケットを引き根元に当てる
- 慣れてきたらコースの打ち分け、威力を出す事にもチャレンジしよう
ここ大事!右足でボールに合わせる!タイミングは、少し早め
バックフリックにおいてとても大事なのは、右足でボールに合わせる事です。上記の感覚練習で紹介したようにバックフリックは右足の前で打球する事が大事なので右足の位置に注意しながら練習しましょう。
また、タイミングはフォアフリックよりも少し早めで丁度頂点あたりを狙いましょう。あまり引きつけ過ぎてしまうと安定しにくく良い球も打つ事はできません。タイミングにも意識を置き練習しましょう。
上手く打つためのコツはこれ!バックフリックも時計周りにラケットを引き根元に当てる
ここからは、バックフリックを上手く打つコツを紹介します。バックフリックを上手く打つにはラケットのバックスイングを取る時に時計周りを意識して引きます。
これはフォアフリックと同様です。バックスイングが取りにくいフリックですが、このように時計周りを意識してバックスイングを取る事で良い形でバックスイングを取る事ができます。
また、当てる位置はラケットの根元を意識しましょう。レベルが上がったら出される回転に合わせて当てる位置を変える必要がありますが基本的には根元の上側に当てる事を意識しましょう。
慣れてきたらコースの打ち分け、威力を出す事にもチャレンジしよう
バックフリックの基本に慣れてきたらコースの打ち分けや威力を出す練習にもチャレンジしていきましょう。
バックフリックはフォアフリックと比べてコースの打ち分けがやり易いため、クロスへのフリックだけではなくストレートにもフリックしていきましょう。ストレートへフリックする際にはラケットを少しだけワイパーのように動かします。
また、バックフリックはフォアフリックより強フリックは難しいですが、威力があると錯覚させるフリックは可能です。相手をびっくりさせるようなフリックをしたい時にはラケットを振るのと右足を入れるのを同時に行うのがお勧めです。
足を同時に入れる事で、相手は寸前までフリックしてくる事が分からないので逆を突ける事が多くなり、足を入れた反動で威力も少し高まります。実戦ではこういった工夫も交える事でより有効打となります。
まとめ:フリック
いかがでしたでしょうか。フリックについて紹介してきました。最後におさらいしていきましょう。フォアフリックの仕方はこちらです。
- 焦らないのが大事!打点は頂点から少し落ちたタイミングで!
- 時計周りに回して打球すると尚良し!ラケットの面の上側に当てて直線的に打つ
- 体重移動を忘れずに!右足の着地とインパクトが同時になるように!
- 強フリックはレシーブだけではなく3球目で打つよう心掛ける!そして戻る事は考えない!?
また、バックフリックの仕方はこちらです。
- ここ大事!右足でボールに合わせる!タイミングは、少し早め
- 上手く打つためのコツはこれ!バックフリックも時計周りにラケットを引き根元に当てる
- 慣れてきたらコースの打ち分け、威力を出す事にもチャレンジしよう
最後に一言だけ付け加えると、今回は下回転寄りのナックルの球に対してのフリックの方法を紹介してきました。上記の事を段階を踏んで練習すればあなたもその球に対してのフリックができる筈です。
基本を身につけたら他の回転に対してもチャレンジしていきフリックできる機会を増やしていきましょう。実戦で使えばあなたの成果も更に上がるでしょう。